転職はできた。でも入社してから8ヶ月間、ほぼ何もしてない。
それが自分のワークポート体験の結末。
約7年前の話になるが、「ワークポートってどうなの?」を調べている人の参考になると思うので、包み隠さず書いていく。
結論
ワークポートを使えば、高卒・フリーター・正社員歴ゼロでも転職はできる。自分がそうだった。
ただし、求人の質と業界知識については自分でしっかり確認する必要がある。「内定が出た=いい会社に入れた」ではない。そこを勘違いすると、自分みたいになる。
なぜワークポートを選んだか
当時の自分のスペックはこうだ。
- 高卒
- バイトや派遣を10回以上転々
- 正社員歴ゼロ
- スキルも資格も特になし
そんな状態でIT業界を目指していた。ITは将来性があるし、手に職をつけたいと思っていたからだ。めちゃくちゃ浅はか。そりゃ失敗する。
当時のワークポートはIT業界への転職サポートに特化していた。「ITに強いエージェント」という触れ込みで、基礎的な技術学習のサポートもあると聞いた。スキルゼロの自分にはちょうどいいと思って登録した。
実際に使った流れ
登録してから担当者と面談をした。高卒フリーターだからと門前払いされる不安もあったが、担当者の方は丁寧に対応してくれた。
面談後はPHPなどのプログラミングの学習をした。これはワークポート側からテキストを渡されて自習するものだった。現場で使われる言語の学習をエージェントがサポートしてくれるというのは、悪くないと思った。
それ以外にも個人的にITパスポートなど、基礎的な部分の学習をした。
その後、複数社の面接を受けて、1社から内定をもらった。転職活動自体はわりとスムーズに進んだ記憶がある。
入社してから気づいた現実
入社したのは、SESの会社だった。
SESというのはSystem Engineering Serviceの略で、簡単に言うと客先常駐型のIT派遣のような働き方だ。自社ではなく、取引先の会社に常駐してそこで働く。要するに常駐先によって就業環境が左右される構造だ。いわゆる案件ガチャである。
「SESはやめとけ。」ネットでそう言われていることを知らなかった。IT業界を志望していたくせに、業界のことをろくに調べていなかった自分が悪い。でもエージェント側もちゃんと説明してほしかった、と思ってしまう。
さらに問題がもう1つ。会社と就業先(客先)との間で連絡がうまくいっておらず、就業先に行ってもしばらくの間なにも仕事が与えられない状態が続いた。そう、社内ニートである。
その状態が、なんと8ヶ月も続いた。
毎日辞めたいと思いながら出勤していたところにコロナ禍が来て、実家に帰るのを機に退職した。大きな声では言えないが、コロナには感謝している。
面接中に言われた一言
転職活動中、別の企業の面接を受けたとき面接官にこんなことを言われた。
「ワークポートさんから来た人って、使い物にならないんですよね」
はい?
この人はなにを言っているのか。ワークポートからきた人間を目の前にして。もしそうだとしても、面接で来ただけの求職者にそれを言ってどうなるのか。エージェントへの苦言は直接エージェントに伝えてくれ。
この人が面接官としてどうなのかという話もあるが、それに加えて「ワークポートから送られてくる人材の評判」がそういう状態だということも察した。
実際に入社したのは別の会社だが、この一言は今でも覚えている。
良かった点
批判ばかりするつもりもないので、良かったところも書く。
IT学習のサポートがある
他のエージェントでは見たことがなかったから、すごいと思った。スキルゼロの自分が「ITの勉強をしよう」と思っても、何から手をつければいいかわからない。テキストを渡してもらえて、学習のガイドラインがあるのは助かった。
担当者が丁寧だった
高卒フリーターというスペックで構えていたが、普通に親身に対応してもらえた。登録のハードルは低いと思う。
気になった点
「とにかく内定させよう」という雰囲気が強かった。
これまでの話でお察しの通り、求人の質という観点でいうと良いとは言えなかった。テキストを渡して自習させて、質の低い企業にでも放り込んでしまう。内定が出れば成功。エージェントからしたら、成約すればお金が入るのだからそれでいいんだろう。
結果として自分はSESの恐ろしさも知らずに入社して、8ヶ月間何もしない時間を過ごした。「転職できた」が必ずしも「良い転職だった」とはならない。
責任はどこにあるか
これは両方に問題があったと思っている。
自分の問題は明確だ。IT業界を志望していたのに、業界の構造をまともに調べなかった。SESという働き方の問題点もわかっていなかった。「ITエンジニアになれる」と思って入社したら実態が違ったのは、勉強不足の自分にも非がある。
一方で、エージェント側にも問題はあると思っている。「内定させることがゴール」になっていると、求人の質や入社後のミスマッチは二の次になる。転職後のことまで含めて考えてくれるかどうか、ここは利用者側が意識しておく必要がある。
こんな人に向いている・向いていない
向いている人
- IT業界に興味があり、転職前に少しでもプログラミングの知識に触れておきたい人
- 高卒・非正規でも登録できるエージェントを探している人
- エンジニアへの第一歩として、とにかく1社内定をもらうことを優先している人
向いていない人
- 入社後のミスマッチを避けたい人
- SESや客先常駐の働き方を望んでいない人(IT業界への転職を考えるなら、まずSESについて自分で調べておいた方がいい)
- 求人の質を重視する人
まとめ
ワークポートで転職はできる。高卒フリーター・正社員歴ゼロの自分でもIT企業からの内定が出た。それは事実だ。
ただし内定が出た先がどういう会社で、どういう働き方で、業界の中でどういうポジションにあるのか——そこは自分でちゃんと調べる必要がある。エージェントに任せきりにしてはいけない。これはまともな就活経験がない高卒フリーター諸君は特に気をつけてほしい。最初に書いた通り、「転職できた=成功」ではないからだ。
使うなら、エージェントの力を借りつつ、求人の中身は自分で精査する。業界について最低限の知識をつけてから動く。その前提があれば、IT業界未経験者の入り口としては悪くない選択肢だと思う。